2021シーズンが間近になり、多くのチームで良くも悪くもメンバーの変更が行われました。この記事では、2020年で最も失敗したと思われる登録メンバーの変更を行ったチームをいくつか取り上げたいと思います。
MAD Lionsの国際的な実験
Flashpointシーズン1で優勝した後、MAD Lionsは2020年半ばにちょっとした不運に見舞われました。Lucas "Bubzkji" Andersenが7月にAstralisの拡大したチームに加入するため離脱した後、Paweł "innocent" Mocekが代わりに加入しました。この移籍はチームの通常の方針とは大きくかけ離れたもので、MAD Lionsはデンマーク人だけで成り立つチームではなくなることを意味しました。
2020年の間に、NorthはCS:GOでの評判がガタ落ちになる寸前までいきました。
この変更の後、チームの成績はまるで石が転がり落ちるように急降下しました。最初のトーナメントのDreamHack Open Summerでは、7-8位という比較的良い結果でしたが、これがその後も含めて1番良い成績となってしまいました。Nexus Gamingのオープン予選で敗退した後、ESL One Cologne Europeで9-12位になりましたが、苦戦中のmousesportsチームに勝っただけでした。このチームも後に登録メンバーの変更を行いました。
Malta Vibesカップで下位ランクのデンマークチームx6tenceに負けて、9-12位で敗退し、この実験は終わりを迎えました。"innocent"が戦線を離れ、チームはその後2ヶ月、試合に参加しませんでした。Asger "AcilioN" Larsenも離脱し、代わりにRasmus "HooXi" NielsenとIsmail "refrezh" Aliの2人が加入しました。その後もパフォーマンスはそれほど大きく改善せず、年末のFlashpoint 2での5-6位が2020年後半で1番良い結果となりました。
以前のIGLの時には、彼らはA-Tierイベントでトップ4入りを何度も果たしていたので、Nicolai "HUNDEN" Petersenの代わりに加入したAsger AcilioN" Larsen (2020年3月)は、チームにとっては後退だったという議論もあります。しかし、"AcilioN"の加入後にFlashpoint 1で優勝しているので、良い移籍ではなかったと断定することはできません。
Chaosと100 Thievesの契約解除
これは、メンバーの移籍やそれによる将来の成績というより、CS:GOチームについて組織が下した決定的に不毛な決断とタイミングの話です。オーストラリア人が大部分を占めるチーム、100 Thievesと新進気鋭の北米チーム、Chaosの2つのチームに絞ってお話します。
innocentのMAD Lionsへの加入は通常の方針とはかけ離れた移籍で、 MAD Lionsはデンマーク人だけで成り立つチームではなくなりました。
100 ThievesのCS:GO部門のタイミングの悪さと不運な状況については、長い話になります。2017/18のブラジル人を迎え入れた実験は、ビザの問題によりたった2ヶ月で終了しました。2019年の末に今度はオーストラリア人を迎え入れましたが、新型コロナウイルスの影響によりヨーロッパでの参戦計画がカットされました。
最初の離脱者はチームコーチのChet "Chet" Singhで、彼はVALORANTのコーチに移行しました。彼の離脱前、チームは浮き沈みのあるシーズンで、一番良い成績はDreamHack Masters Springでの3位とcs_summit 6での4位でした。
100 Thievesが9月の後半に解散を検討しているという噂が流れたとき、もう1年チームを存続させる意思がないことに皆驚きショックを受けました。組織は代わりにCall of Duty Leagueを選ぶことを決め、100 ThievesはESL Pro LeagueとIEM New York Onlineでの2位を最後に、チームとの契約を解除しました。チームの将来は現在何も決まっていませんが、少なくともJustin "jks" Savageだけは新しいプロジェクトのため離脱しました。
さて、Chaosは2021年1月初めに正式に解散しましたが、12月に契約解除が決定していました。この動きについては、理解ができないと北米のCS:GOコミュニティは衝撃を受けました。
Chaosは最近、2020年の後半に活躍を見せました。2020年半ばの再構築は、2020年に最も成功した登録メンバーの変更の候補になったかもしれません。彼らは予選であまり冴えないチームで、Flashpointへの参加も形式的なものでしたが、2020年末に大きなチームがヨーロッパへと移行する中、北米最強のラインナップとして自負するチームへと変貌を遂げました。
トーナメントの結果は素晴らしいものでした。cs_summit Onlineイベントでトップ8に入った後、DreamHack Open SummerとESL One Cologneオンラインイベントでトップ4に入りました。ESL Pro Leagueで5位になった後、2020年最後となった2つの北米のイベント、IEM BeijingとDreamHack Masters Winterで優勝しました。
しかし、Chaosが新しい年にチームを存続させないと決めた事実は北米のCS:GOで非難の対象となったようです。このチームは完全な形で継続することはできないでしょう。チームリーダーのAnthony "vanity" MalaspinaはVALORANTでのキャリアのために離脱し、Erick "Xeppaa" BachはCloud9に移籍する予定です。この有望なメンバーの解散は本当に残念です。
Northのメンバーの入れ替わりとKjaerbyeの契約解除
2020年の間に、NorthはCS:GOでの評判がガタ落ちする寸前までいきました。国際舞台の有望な挑戦者としてはもちろん、デンマークの2番目のチームとしての地位を確立する多くのチャンスを無駄にしました。
このチームについては今年はどこから始めるべきでしょうか? さて、Markus "Kjaerbye" Kjærbyeが2020年の半ばに病気のために休養に入った時から変化が始まりました。チームはKristoffer "kristou" Aamandを一時的な代理として指名し、一方で新しい若手のリクルートシステムを立ち上げました。“Kjaerbye”が復帰しないことが明らかになると、彼の契約を解除し、Northはデンマーク人だけのメンバー構成をやめ、元NiPのスターであるJonas "Lekr0" Olofssonを迎え入れました。
これは少し決まりが悪かったことでしょう。Northはこの時点で"kristou"と契約していましたが、元のチームのAGFに彼を返しました。この2チームはカップ戦でプレイしましたが、Northは準々決勝に進み、AGFはいとも簡単に優勝を勝ち取りました。2-1という結果にもかかわらず、Northは敗れた2つマップで実力の違いを見せつけられ、勝ったマップでは16-14でかろうじて勝ったという状況で、きわどい勝負というわけではありませんでした。
良くなかったと言って差支えないでしょう。彼らは2020年の初めにその可能性を見せ、2月のDreamHack Anaheimでトップ4に入り、えり抜きのチームとなりました。しかし、オンライン時代が始まると、勢いが衰えました。それもひどく。カップ戦で屈辱的な負けを経験し、4月のDreamHack Masters Springでは最下位となります。1年で1番良かった成績は、RMR cs_summit Online 6イベントの7位でした。
2020年の終わりに、チームは大きな変更を行い、Mathias "MSL" LauridsenとPhilip "aizy" Aistrupがチームから外され、代わりに"kristou"とスウェーデンの若手Rasmus "kreaz" Johanssonが加わりました。たとえ他の数多くのトーナメントよりも良かったとしても、DreamHack Masters Winterでの成績は9-12位で素晴らしいものではありませんでした。