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11 29, 2017
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Dota 2の全歴史

Dota 2の全歴史

Dota 2へ賭けるのであれば、このゲームのことや、対戦するチームやプレイヤーについて知っておくのは基本中の基本と言えます。本作の歴史を詳しく学んでも今すぐベットに役立つとは限りませんが、eスポーツベッターにとって興味深いテーマであることは確かです。続きを読んで、Dota 2の略歴を知りましょう。 

2013年 - 黎明期

Dota 2は2013年7月9日、Microsoft Windows向けにSteamで正式リリースされ、その1週間後にはMacOSとLinuxにも対応しました(2年前に始まったパブリックベータがWindows限定だったことを考えると、これは特筆に値します)。

Valve(本作のデベロッパー)は続く7月22日に重要な新フィーチャーを発表。プレイヤーは国際大会に参加するプレイヤーでファンタジーチームを結成し、ポイントを稼げるようになりました。

正式リリースからわずか1週間後、Dota 2ゲーム内のクラウドファンディングシステムにて、次の世界大会「The International」の賞金用に260万ドルが集まります。最終的な賞金総額は前回の160万ドルを大幅に上回る、290万ドルに達しました。

MacOSとLinuxでのローンチからわずか1ヶ月後、Valveは最初の大型アップデート「First Blood」を発表します。ゲームプレイに様々な変更が施される中、このアップデートではLAN接続でマッチを組むことが可能に。

Raptr(ゲーマーに人気のソーシャルネットワーキングツール)によるとDota 2はLeague of Legendsを抜いて、正式リリース後の最初の1ヶ月で最もプレイされたMOBAゲームとなりました。

2014年 - eスポーツの記録更新ラッシュが始まる

2014年初頭、ValveはDota 2とTeam Fortress 2(TF2)のバーチャルアイテムを作った個人へ、前年だけで1,020万ドルのキックバックを支払ったと発表しました。3月上旬には基本プレイの無料化が決定。Valveの大会で優勝を狙うプロゲーマーたちを追ったドキュメンタリーの視聴者は、550万人を突破しました。

さらに2014年5月には月間プレイヤー数が786万人に達し、人気の面で初めてWorld of Warcraftを追い越しました。

ゲームの人気が注目され始めたのは、The Internationalの賞金総額が発表された時でした。1,090万ドルの賞金総額はeスポーツ大会での記録であり、大会に参加した8人のプレイヤーはまたたく間に、獲得賞金ランキングの上位へと踊り出ました。

さらにESPNがDota 2にとって初となる、公式配信契約をValveと締結します。契約にはThe Internationalの全マッチの放映のほか、試合後のマッチ分析やプレイヤーへのインタビューも盛り込まれていました。この大会後、Dota 2は「Virtual Games Draw Real Crowds and Big Money(架空のゲームがリアルな群衆と大金を引き寄せる)」の見出しと共に、ニューヨークタイムズ紙の表紙を飾ります。

2014年末にはまたもや大規模なアップデートが施され、ヒーロー周りの変更や、マップの修正などが行われました。

2015年 - 金、金、金

Dota 2の2015年は、月間アクティブプレイヤー数が1,000万人を突破したという発表と共に始まりました。ゲームの人気が飛躍的な成長を続ける中、プロゲーマーたちに差し出される賞金総額も、誰もが考えもしなかった次元へと到達します。

2015年のThe Internationalの視聴者数は2014年の200万人から、460万人へと急上昇しました。

リサーチ企業SuperDataが3月に公開したレポートによると、Dota 2がValve社へもたらした収益は1ヶ月間で1,800万ドルにも上ったそうです。

2015年6月、Valve社は「Dota 2 Reborn」のベータテストを開始(9月のアップデートパッチと共にリリース)。カスタムゲーム機能と新しいインターフェースが導入され、Source 2エンジンへの移行によってパフォーマンスが向上しました。

2015年最大のイベントではまたもや、記録が塗り替えられます。The Internationalの賞金総額は前年からほぼ倍増し、最終的には1,800万ドルに達しました。2015年のThe Internationalの視聴者数も2014年の200万人から、460万人へと急上昇しました。もっとも、大会2日目に大掛かりなDDoS(分散サービス拒否)攻撃が発生し、試合が中断された時には、不満を漏らす視聴者もいたようです。

一年が終わりに近づく頃、ValveはDota 2最初の「Major(メジャー)」大会をフランクフルトで開催すると発表(賞金総額300万ドル)。本大会はのちに、Dota 2の年間カレンダーの定期イベントとして確立され、2016年には2回目のメジャーが上海で開催されることも決定しました。

2016年 - さらなるアップデートとイベント

2016年最初のValveからの大きな発表は、1月の「Winter Battle Pass」。このバンドルでは賭けシステムや、冬のシーズンマップなどの新フィーチャーが導入されました。

2016年序盤のDota 2シーンでは大きな論争が巻き起こります。Valveが「2GD」ことJames Harding氏を、上海メジャーのメインホスト役から解雇したのです。Harding氏は賛否両論ある人物と見られていましたが、Valveの共同創設者で社長のGabe Newellは、上海メジャーでのHarding氏の言動は限度を超えていたと主張しました。

その2ヶ月後にはVirtus.proが、欧州予選決勝のAd Finemとの対戦中に違反行為があったことを認めます。チームのメンバーALOHADANCEはインターネット接続を失ったものの、20分後にはマッチへ復帰したように思われました。しかし、ファンはALOHADANCEのプレイが普段とは違うことに気づきました。そしてマッチが終わるとVirtus.proは、回線トラブルが起きていたALOHADANCEに代わって、No[o]neを起用していたことを認めたのです。

2016年にはモスクワでのEPICENTERや、キエフでのDota 2 Invitationalなど、ヨーロッパ各地で大きなDota 2の大会が行われるようになります。その年の後半は新ヒーローのUnderlordをはじめ、マップの微調整や、クエストやレアアイテムを含む新しいBattle Passなど、アップデートの話で持ち切りでした。

Valveは10年にわたって「6.xx」というバージョン番号を使い続けた末、2016年12月に7.0アップデートをリリース。これは新しいゲームシステムの導入や、マップやHUDの変更など、将来的に大きな見直しが行われる可能性を示唆していました。

2017年 - eスポーツとDota 2のさらなる躍進

2017年が明けてすぐ、Valveは「Dark Moon」を発表。2月に開催されたこのイベントでは、友達同士のフレンドリーなプレイでポイントを獲得し、賞品を勝ち取ることができました。

The Internationalはこの年も記録を塗り替え、クラウドファンディング(Battle Passの総収益の25%)の効果もあって賞金総額は2,400万ドルに到達しました。

この年の最初のメジャー大会のひとつ(Dota 2 Asia Championship)を前に、激しいDDoS攻撃を受けた優勝候補のVirtus.proが予選ラウンドでまさかの敗退。その数日後にチームのマネージャー、 Andrey “Kimi” Kvasnevskyが理由を明かされぬまま解雇されます。

2017年3月にはコミュニティの投票により、「Bladeform Legacy」アップデートがリリース。ゲームプレイにいくつかの変更が施され、待ち望まれたJuggernautのArcana(アルカナ:ヒーローの外見が変化し、カスタムのアニメーションやサウンド、アイコンを追加できる、装飾的なアイテム)が追加されました。

それから1ヶ月も経たないうちに7.05パッチがリリース。タレントツリーに多くの変更が行われ、一部のヒーローがナーフ(能力やスキルの弱体化)されました。直後の6月にはDota 2では初となる、協力型のマルチプレイヤーキャンペーンも登場しています。

2017年8月にはeスポーツの発展における、大きな金字塔が達成されます。国際オリンピック委員会(IOC)と、2024年パリ五輪招致委員会チームが、eスポーツをオリンピックの公式種目に加えることを議論中だというニュースが流れたのです。

The Internationalはこの年も記録を塗り替え、クラウドファンディング(Battle Passの総収益の25%)の効果もあって賞金総額は2,400万ドルに到達。優勝したTeam Liquidは1,100万ドルを手にしました。

2017年10月末には7.07アップデートの一部として、2人の新ヒーローDark WillowとPangolierが追加。また、マッチメイクのレーティングシステムの仕組みにも変更がありました(6か月間のシーズン制を採用)。

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