CS:GOでは7つのマップのどれも戦い方は同じと考えるベッターもいるかもしれませんが、実際には全く違います。あるマップは一方のチームがわずかに有利だったり、他のマップは別のプレイスタイルに向いていたりします。CS:GOに賭ける際になぜマップの知識が重要なのか、この記事を読んでお確かめください。
CS:GOの初心者なら、あるマップで11 - 4で負けているチームが、ゲームを取り返すチャンスはほとんどないと考えるかもしれません。しかし、プレイされたマップ次第では、これが負けている側にとって良い前半戦(全体のスコアが15に届くまで)だった可能性もあります。
ベッターは、スコアの得点差に深く注意を払う必要があります。前半戦で何が起こったか、それぞれのチームがどちら側でプレイしたかを考慮しなければなりません。現在のスコアだけを根拠に試合の結果を予想しないようにしてください。
CS:GO(特に偏りの強いマップ)では、逆転は非常によく起こるものなので、両チームはどちらの陣営を得意とするのか、Terrorist(T)側とCounter-Terrorist(CT)側のどちらに有利なのかを気にかけることが重要です。
Nuke
Nukeは、現在CS:GOでCT側に最も有利なマップの1つです。ただし、今後のマップのアップデートで状況が変わる可能性があります。2017年にNukeでT側が勝利したラウンドは45.2%で、2018年には45%とわずかに増加しましたが、2019年には43.3%に低下しました。
この点を考慮すると、CT側が有利であるとされるNukeでは、T側での前半戦を9-6で負けていても、後半戦では有利になることでしょう。ただし、スキルとパフォーマンスが物を言うため、そのチームが必ずそのまま優位であるとは限りません。
上階のボムサイト(上の画像を参照)の狭いチョークポイント、見晴らしの利く地点、CT側には容易なマップの移動、退却しやすいランプ。こういった点が、NukeがCT側に非常に有利である理由の一端です。
ただし、NukeがCT側に有利だからといって、常にCT側のチームに賭けるべきということにはなりません。チームがNukeのプレイ方法を熟知していない、少なくとも対戦相手のチームほどは知らないことはあり得ます。勝ち点に関わらず、これはチームにとって不利になるでしょう。
外のキャットウォークと小屋の窓が撤去されたことで、理論上、マップはさらにCT側有利に偏るようになります。ただし、プレイヤーとチームが、Tレッドボックスとシークレットの間のスモークウォールなど、このチョークポイントの可能性を回避するためのより優れた戦略を思いつくことができる可能性もあります。
Dust2
Dust2は、2017年2月に対戦型のActive Dutyマッププールから削除されましたが、2017年10月に再び導入されました。Nukeに比べると偏りのない(わずかにT側に偏向)プレイができると考えられています。このマップでの前半戦をCT側で10-5で勝っているなら、ほとんどの組織力あるチームであれば、通常はゲームを片付けるのに十分です。2018年には、Dust2でT側が勝利したラウンドは51.9%でした。
CS:GO(特に偏りの強いマップ)では、逆転は非常によく起こるものですから、両チームはどちらの陣営を得意とするのかを気にかけることが重要です。
IEMカトヴィツェ2019メジャーでT側が勝利したラウンドは58.4%でしたが、これは、マップデザインのバランスが取れていない、あるいはプレイヤーまたはチームがマップ上で使用すべき戦略を理解していなかったことによります。
T側のラウンド勝利がより高い理由の1つに、マップのレイアウトが挙げられます。Nukeとは異なり、CT側のローテーション時間(チームがマップ上をどれだけ速く移動するか)がはるかに長く、T側は各ラウンドを開始するとすぐに中央のコントロールを取ります。これにより、AサイトまたはBサイトのどちらかにアクセスすることも、または中央を進み続けて、CTスポーンに向かうことも可能です。
上のレーダー画像から、サイトの1つに首尾良く入り、相手チームを倒して目的を達成するためにCTチームが移動しなければならない距離が分かります。CTで成功を収めることは可能ではあるものの、マップの目的に対してエントリポイントが多いため、T側が有利です。
Overpass
Overpassは現在、CT側有利に偏っており、この12か月間では、ラウンドの53.3%でCT側が勝利しました。* このマップでは、T側は9-6で前半戦を終えていればまずまずと思われます。6点を少しでも上回っていれば、後半戦では飛びぬけて良い立場になります。
Overpassはボムサイトがほぼ重なり合っており、素早いマップ移動ができます。CT側にとっては極めて多様なプレイができるマップでもあります。CTはラウンド開始時にできることに制限がなく、ラウンドの途中で戦略を変更できるため、T側はCTの移動先を推測し続ける必要があります。さらに、T側はわずかなマップコントロールを得るために、多くの装備(Grenades)を使用しなければなりません。
ローテーション時間が短く、T側はマップを簡単に移動できます。CTの方が見晴らしの利く地点が多いのに対して、T側は複数の角度からの攻撃にさらされているため、チーム全体で防備を固めて取り組む必要があります。また、サイトにはそれぞれ「バックドア」があり、CT側はAとBの間を簡単に移動できるため、応答時間が短くなります。ライブベットを検討する際は、この点に留意してください。
T側がAサイトに向かいながら、トイレエリアを掌握すれば、戦術的に有利になる可能性があります。さらに、T側はトイレに入ることにより、コネクターにアクセスでき、建設エリアに向かうことができるため、戦略的に有利になります。
また一方で、T側がBサイトに向かってまっすぐ進む場合は、用水路または建設エリアに入ることができれば、再び戦略的位置に身を置くことができるようになります。エリアに入ることができ、十分な装備を持っていれば、プレイヤーの大半が無傷の状態でボムサイトへの入口を押さえられるはずで、勝利の可能性が高まるでしょう。
Train
Trainは、対戦型のマッププールの中では最もCT側に有利なマップの1つとして知られており、2019年の勝率は57.1%です。いくつかの点ではOverpassに似ており、ベッターは装備の多いT側プレイヤーを見つける必要があります。Tがエリアの大部分を確実に破壊するには、発煙手榴弾が必要になるからです。
Overpassは現在、CT側に最も偏ったマップの1つであり、この12か月間では、ラウンドの53.3%でCT側が勝利しました。
5ラウンド勝利すること(ピストルラウンドで何が起こるかにもよります)が、このマップでT側に許容できるスコアと考えられます。チームが試合に勝ちたいのなら、5ラウンドを少しでも上回って勝てば、ハーフタイムでサイドを交代するときに立場が非常に強くなります。
TrainはCT側に有利と言えそうです。たくさんの狭いトンネルがボムサイトに続いているほか、梯子部屋では、攻撃側のプレイヤーはジャンプしたり、梯子を上り下りしたりして小さなチョークポイントに入らなければならず、CT側は驚くほど簡単にプレイヤーを狙い撃ちできるからです。また、長い通路(アッパークラウドとロウアーランプ)もBサイト(下に示す)とアイビーでは目立つ存在で、アイビーは外のボムサイトを分離するのに不可欠です。
試合を見る時に注意すべき点は、外の適切なスモーク爆弾、オープニングフラグ、フラッシュバンの正しい使用、これだけです。ここがうまくいっていると、T側が重要なラウンドを勝ち取る可能性が高まります。ボムサイトにはチョークポイントが数多くあるので、CT側チームは頻繁に4人のプレイヤーを外に配備することになります。そして、T側は内部における適切なタイミングでのフェイントにより、外部のディフェンスを弱め、ラウンドを勝ち取る可能性を大幅に高めることができます。
Mirage
Mirageで成功するには、マップコントロールが鍵です。TとCTの勝率の観点からみて、Mirageは対戦のバランスが取れているとみなすべきです。Mirageは、2018年を通じてCTの勝率が51.4%でしたが、2019年になってからは勝率が53.4%に近づいており、CTがわずかに有利となっています。
Dust2と同じように、中央のコントロールがTにとって非常に重要です。中央のコントロールを握ることで、AとB別々のサイトを移動できるだけでなく、CTを避けるために梯子部屋を通り抜けることもできます。
ここをコントロールすることで、攻撃側は相手の移動を阻んで視界を遮り、片側のボムサイト(下に示す)を分離でき、CT側を難しい立場に追い込みます。また一方、CTにとってはポジショニングが非常に重要です。T側が中央のコントロールを掌握できなければ、マップは即座に相手チームの有利になります。Mirageは外輪が大きいために、Tの移動が非常に大きく、AとBのボムサイトのチョークポイントがかなり多くなります。
Mirageの特性、マップの偏り具合、どちらの側にもよっていないことから、ライブベットを行うのは難しい場合があります。現在のスコアがマップの全体的な結果に与える影響がより少なく、これは、CTよりもTを得意とするチームで起きる可能性があります。このマップを使ってライブベットするときは、個々のチームを調査した方がよいでしょう。
Vertigo
Vertigoは、2019年まで一度も対戦型マッププールに取り上げられたことがなかった特殊なマップです。Vertigoは今年初めて選出されたため、各チームにはプレイと練習のチャンスがあまりなく、統計データが限られています。
2019年5月時点で、VertigoはLANベースイベントの合計キル数が896です。計30ラウンド(延長時間がある場合を除く)あり、各チームのプレイヤーが10人であることを考えると、キルの合計数が、プレイされているラウンド数に等しくありません。
プレイ数が不足しているため、CTとTの勝率はほぼ同じで、CTが非常にわずかですが50.4%とリードしています。しかし、LAN環境を離れると、この数字はTに大きく傾き、53.2%と差を付けています。
Vertigoの記事は、入手可能なデータが増え、もう少し時間が経過して対戦型マッププールとしてなじんできた時点で更新します。
Inferno
Infernoは長いリメイク期間を経て、ごく最近マッププールに戻されました。かつてはCT側に有利なマップ(2016年はCT側の勝率が53.8%)でしたが、最近では、ある層ではもっとT側有利に偏るように(2017年のCT側の勝率は49%に低下)なりました。
Infernoは、2016年にはCT側の勝率が53.8%でCT側に有利なマップでしたが、2019年になってからは50.7%とCTの有利はわずかになり、次第に中立の勝敗率に変わってきています。
マップは、元の繰り返しからあまり変わっていません。ただし、バナナエリアは変化があり、この場所をCT側は維持することが難しくなり、T側は取り返すのが簡単になりました。
また、サイト間の移動時間がかなり長くなります。サイトを取り返すのは実に困難です。というのも、チームが簡単に集中砲火を準備できるからです。CT側で前半戦を8 - 7で落としたとしても、もう悪い成績だとはみなされませんが、試合でインプレイベッティングを行うときには考慮すべき点です。
バナナエリアは、以前よりずっと幅が広くなりました。T側がより空間を使えるようになり、T側プレイヤーがスモーク越しにMolotovの弾を受けにくくなります。空間が広がったため、Grenadeのスタックも以前より難しくなります。
Mirageは、この12か月間は非常に人気で、累計キル数が19360に達しました。
CT側の懐具合は、以前よりいっそう重要であるかもしれません。攻撃側のチームを確実に退けるには、できることすべてを行う必要があるからです。懐具合が寂しいCT側でリードしているというのは、T側で1回だけでおそらく3勝以上する必要があるということになります。所持金があまりにも少なければ、武器や装備を買い直せないからです。
このガイドは、CS:GOのマッププールにおける微妙な違いを理解するのに役立つはずですが、学ぶべきことは"128ティックサーバーと64ティックサーバーの違い"のように、常にあります。少なくともベッターは、CS:GOに賭ける際には(賭ける前にも、賭けている間も)マップがいかに試合結果に影響するかを考えることが大事だと、常に心に留めておくべきです。
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*すべての統計データは、HLTV.orggを出典としています