リーグ・オブ・レジェンドのワールドチャンピオンシップが間もなく開催されます! 大会に参加する主要なプレイヤーのうち本年度のMVP賞を獲得しそうなのは誰かをジャック・スチュワートが解説します。
リーグ・オブ・レジェンド (LoL)はチームを主体としたゲームですが、実力が認められた個人に光が当たるタイトルでもあります。
2023 LoL World Championship (Worlds)がまもなく開催されようとしています。そう遠くない将来、名誉あるWorlds MVP賞を授与されてきた伝説的プレイヤーのリストに新たな名前が加わることになるでしょう。
すべてのロールのプレイヤーがこの賞を獲得していますが、ジャングラーとミッドレーナーはそれぞれ3回受賞しているのに対し、アタックダメージキャリー(ADC)とサポートのロールではそれぞれ1度ずつのみです。この事実が今年のMVPを予想するのにどう影響するかはあなた次第ですが、昨年はDRXのトップレーナーHwang "Kingen" Seong-hoonが受賞したのですから、誰の手に渡ってもおかしくありません。
そこで、本トーナメントで優勢と思われるトップ10チームと、その選手登録名簿ごとにMVPの有力候補となるプレイヤーを1人ずつピックアップします。
JD Gaming (2.150) – “knight”
JDGメンバーの誰もがMVPとなってもおかしくありませんが、あえて1人を選ぶならZhuo "knight" Dingでしょう。ミッドレーナーの名プレイヤーとしてここ最近名を馳せており、今年初めにはミッドシーズン・インビテーショナル(MSI)で念願の国際試合での大勝利を果たしました。
彼はMSIと、その後のLPL Summerファイナルの両方でMVP賞を受賞しています。彼が3回受賞を達成すれば、まさにLoL eスポーツで“knight”の時代を目の当たりにすることになるでしょう。
LNG Esports (5.020) – “Scout”
もう1人の注目すべきミッドレーナーですが、それなりの理由があります。全プロチームを対象とした夏の投票ではLPLの最優秀ミッドレーナーとして“knight”が選ばれていますが、MVPに選ばれたのはLNGで中心的な役割を果たしたLee "Scout" Ye-chanでした。
さらにGroup Stage MVP賞も授与されており、シリーズ個別ではどのLPLプレイヤーよりもMVP賞を獲得。その数はグループで14回、さらにプレーオフで6回に及びます。2021年のWorldsでのMVP獲得後、個人初となる2度目のMVP受賞となるかもしれません。
Gen.G (5.330) – “Peyz”
リストの中では初めてのADCとなるKim "Peyz" Su-hwanは、プロ初年度で素晴らしい戦績を挙げています。春季プレーオフ決勝でT1に勝利しMVPを授与され、さらに夏季プレーオフ決勝でも目覚ましい活躍を見せ、3試合の合計KDAが34/3/16と途方もない記録を残しました。
絶好調ぶりを見る限り、Gen.GがSummoner’s Cupで勝利した場合、MVPに選ばれても驚くことはないでしょう。
Bilibili Gaming (8.040) – “Bin”
トップレーナーの1人であるChen "Bin" Ze-Binは、試合でチームを勝利に導くため爆発的なプレーを見せることで知られています。今年も順調な戦績を挙げており、LPL Summer All-Proの投票で中国の最優秀トップレーナーとして選ばれたのも納得です。
T1 (8.500) – “Zeus”
Choi "Zeus" Woo-jeは、T1のトップレーナーとしての初年度で輝かしい戦績を挙げています。LCK夏季プレーオフで4回のMVP受賞と、どのプレイヤーよりも獲得回数が多い“Zeus”は、Lee “Faker” Sang-hyeokと並んでT1最大の脅威とみなされています。
チームは常にリソースを“Zeus”に注ぎ込んでおり、T1の勝利条件の1つとしてプレーするという重荷を負う能力を十二分に備えています。
Weibo Gaming (10.300) – “Weiwei”
いよいよ、ジャングラーの登場です。Wei "Weiwei" Bo-Hanは文句なしの怪物であり、世界中がその存在を知ろうとしています。
傑出したジャングラーであり続ける“Weiwei”ですが、今までWorldsでは受賞の機会に恵まれていません。Weibo’s Regional Finalsではゲームの立役者となりました。同トーナメントでのMVP獲得回数はどのプレイヤーよりも多く、3回のうち2回は下位ブラケットのファイナルによるものです。
KT Rolster (11.480) – “Lehends”
今回のリストで挙げる唯一のサポート、Son "Lehends" Si-wooはこの夏絶好調でした。
実際、彼はレギュラーシーズン中に40試合で平均10.1とリーグ最高の平均アシスト数を記録し、サポートとして史上2人目となるLCK Split MVP賞を獲得しました。
プレーオフはKTに有利にはいきませんでしたが、チームはレギュラーシーズンで17勝1敗という驚異的な成績を収めました。このチームは非常に潜在能力が高く、“Lehends”がその多くを担っています。
Dplus KIA (13.440) – Canyon
過去にWorlds MVP賞を獲得したもう1人のプレイヤーでもあるKim "Canyon" Geon-buは、誰もがその上手さを知っています。だからこそ、彼とHeo "ShowMaker" Suが過去5回のワールドチャンピオンシップで共に出場資格を得たのです。
“Canyon”は夏に行われたPlayer of the Splitの投票で“Lehends”に次ぐ2位となり、LCK Summer Player of the Gameではトータルスコア1200で同点一位となりました。Dplusが調子のいいときは常に“Canyon”がその原動力となっています。
G2 Esports (21.490) – “Caps”
初めての欧州チームです。LECチャンピオンのG2 Esportsがサモナーズカップを掲げるつもりなら、Rasmus “Caps” Borregaard Wintherの強みを最大限に引き出す必要があります。
輝かしい戦績を持つミッドレーナーですが、ここ数年は調子が安定しませんでした。ただし、常にステップアップして大きな機会を狙っているようです。今年のSeason Finalsではかつての所属チームであるFnaticを相手にまさにそれを達成し、4試合で合計30/7/29の驚異的なKDAをたたき出しました。
ただし、今年素晴らしい活躍を見せているトップレーナーのSergen "BrokenBlade" Çelikにも注目してください。Season Finalsはプレイヤーで最も高いKDA (8.2)で終了し、G2の3試合のうち2つでPlayer of the Seriesを受賞しています。
Fnatic (36.270) – “Razork”
Fnaticは今シーズン、目覚ましい逆転劇を遂げています。Winter Groupsへの参加資格を逃した状態から、欧州の第2シードまで上がってきました。そして、Iván "Razork" Martín Díazほど調子が一転したプレイヤーはいません。
攻撃的ながらも無欲なジャングラーである“Razork”は、自身とFnaticの不振から、今年初めに大きな批判を受けました。ただ夏まで話を進めると、Season FinalsでFnaticがTeam BDSとMAD Lionsにいずれも3-2で勝利を収めた際、その素晴らしいパフォーマンスからPlayer of the Seriesを受賞しました。
準決勝ではMADに対して最初の2試合で4/1/20、9/1/12と途方もないスコアを記録し、この活気を取り戻したチームに欠かせないメンバーであることを証明しました。