BLASTは今週、来たるBLAST.tv Paris Majorに向けて、先行予約チケットの販売を開始しました。チケットの発売はつまり、RMRのオープン予選とクローズド予選が行われることを意味しますが、BLASTはこれらの予選イベントや、とりわけ重要なRMRをどのように運営しているのでしょうか。
予選の大半は2月に行われる予定です。そのため、予選を通過したチームには、2023年4月3日から始まるRMRでの対戦に向けて、十分な準備期間が与えられます。IEM Rio MajorでLegends Stage進出を果たしたヨーロッパの14チームとアメリカの2チーム、計16チームはそれぞれのRMR出場が自動的に決定するため、オープンあるいはクローズド予選でプレイする必要はありません。
もともとはオープン予選のみが行われていたことから、今回の予選イベントの発表にはコミュニティから反発の声も上がりました。今回の変更で、RMR出場を狙うチームにはいかなる失敗も許されなくなります。そしてこれが昨年開催されていたとしたら、IEM Rio Majorのオープン予選で不甲斐ない戦いを見せたAstralisはRMRに出場できていなかったでしょう。
BLASTは今回の変更で、ヨーロッパ、北米、南米でのオープン予選イベントを追加で開催することを決定しました。
予選ステージが免除される変更はこれだけではありません。Valveは新たに導入したRegional Standingsも採用する予定です。Regional Standingsのチームランキングを評価・決定する際に考慮する点としては、獲得した賞金額、対戦チームがそれまでに獲得した賞金額、対戦チームが破ったチームの数、直接対決の結果などが主に挙げられます。
Valveはチームのランキングを正確に反映するモデルを見つけることに情熱を注いでいて、このモデルに関する意見を述べたり、独自のモデルを提案したりできるようにするためのコードとデータをリリースしました。
Valve Regional Standingsは、オープン予選への参加を免除されるべきチームにその機会を与えるものです。このリストに含まれるチームの多くは、過去にLegends Stage出場を果たしています。これらのチームは、RMRにダイレクト出場してその次のベスト4、ベスト8、あるいはベスト16 (参加する地域による)に進出できるほか、自動的にクローズドの予選に参加することになります。各地域の順位表はこちらで確認できます:
地域ごとにRMR出場までのプロセスが異なります。主な違いとして、ヨーロッパでは2つのトーナメントを開催する点、アメリカは北米と南米の両地域からのチームで構成される点、アジアのRMR出場枠はわずか8枠である点が挙げられます。IEM Rio MajorでアジアからChallengers Stageに進出したチームがないため、Paris Majorでは2枠しか与えられていません。このゲームがリリースされてから、特にアジア勢は他の2つの地域のチームを相手に苦戦を強いられてきたこともあり、アジアを代表するチームの活躍がRMRで大きな注目を集めれば、アジア全体の競争力を高めることにもつながります。 リーグ・オブ・レジェンド やDota 2などのタイトルで、優秀なプレイヤーは圧倒的にアジア勢が多いことを考えると、各地域のCS:GOをよく知らない人はこの事実に驚くかもしれません。
どのチームがヨーロッパのRMRに出場するかは不明ですが、それぞれのRMRですでに予選を通過したチームの一覧は以下の通りとなっています。
では、なぜRMRがこれほど重要視されるのでしょうか?
RMRは、年間イベントの中でも最も重要で挑戦しがいのある大会のひとつに位置づけられてきました。それぞれのRMRは、メジャー大会の出場権の獲得という非常にシンプルな目的のためにあります。CS:GO最大のイベントであるメジャー(年2回開催)は、最高の賞金総額と最大規模の観客動員数を誇ります。これらの大会はCS:GOの年間スケジュールには欠かせないイベントであり、優勝すれば最高の自慢の種となるはずです。
RMRはメジャー大会出場の切符を手にする唯一のチャンスであるため、とても重要なのです。Bad News EaglesやSproutなどのチームにとっては、自分たちが主要大会で戦えるチームであることを証明する絶好の機会となるでしょう。Tier 2として認識されているチームがパリで爪痕を残すことができるかが、見どころのひとつとなりそうです。