2022年前半が終わり、素晴らしいIEM Cologneを終えてプレイヤーたちは然るべき休みを迎えています。今回、Counter-StrikeのレジェンドEmil “Heaton” Christensenに、今年のCS:GOの前半を振り返って最も影響力があると思うプレイヤー5人について意見を聞いてみました。
振り返ってみると、1999年のリリース以来、Counter-Strike最高のシーズンでした。Finn “karrigan” Andersenがついにメジャー大会で優勝し、IEM Cologneではベストオブファイブ(3本先取)形式の試合でNAVIとFaZe Clanの素晴らしい決勝を見ることができました。私は普段、3本先取形式があまり好きではないのですが、この決勝には夢中になってしまいました。1週間前に今シーズンが終わったばかりですが、2022年の前半は素晴らしい道のりだったと思います。
シーズンの前半で、良い意味でも悪い意味でも、最も影響力が大きかったと思う5人のプレイヤーについてお話ししたいと思います。
“karrigan”のステップアップ
まず、メジャー大会を制したFinn “karrigan” Andersenから行きましょう。特にゲームの戦略面について言えば、ずっと彼はマーケットで最高のIGLであると知られていますが、彼の攻撃力はIGLとしては十分なものの、疑問の余地がありました。
彼はスーパースターのいるチームにいることが多く、FaZe Clanも例外ではありません。FaZeにとって最大の変化は、“karrigan”がIGLの役割を果たすだけでなく、個人のプレイをステップアップさせたことです。これがFaZeと“karrigan”にとって、世界一に到達するための転機となりました。
FaZeはよく接戦になりますが、チームの全員が激しく撃つようになったので、接戦を制することが多くなりました。私の意見とは違う人もいるかもしれませんが、NAVIにとっての“s1mple”のように、“karrigan”はFaZeにとって重要な存在だと思います。私の考えでは、これはとても大きなことです。
“s1mple”は“s1mple”らしく
Aleksandr “s1mple” Kostylievの話に移りましょう。個人のプレイについては、世界最高のプレイヤーだと思っています。私の意見では、これに議論の余地はありません。彼の母国(ウクライナ)で起こっていることを考えると、恐るべきレベルでプレイを続けており、最低ラインすらもとても高いと言えます。
例えば、最近のNAVI対Astralisの試合で1-8のスコアラインからスタートしましたが、彼は何とかそれを逆転してプラスのK/Dスコアで試合を終えました。何が起ころうとも、彼はゲームをひっくり返し、自分のゲームにすることができます。それはまさに、“s1mple”が“s1mple”らしいことをしているだけなのです。
“s1mple”はまだ成長中で、以前よりも安定したプレイヤーになりつつあります。この状況下で、これは喜ばしいことです。彼は唯一無二のプレイヤーで、“s1mple”がプレイする試合を観戦するたびに光栄に思います。Counter-strikeは1999年からありますが、今まで“s1mple”のようなプレイヤーを見たことがありません。彼のプレイを見れるだけで嬉しく思います。
“ZywOo”は返り咲くことができるか?
では、今回のシーズンがあまり良くなかったプレイヤー、Mathieu “ZywOo” Herbautを見ていきましょう。私にとって、彼は1、2年前は“s1mple”と同じくらいか、それ以上のプレイヤーでした。しかし、彼のパフォーマンスは大幅に低下しています。彼はTeam Vitalityにおいて今でも優秀なプレイヤーですが、パフォーマンスは以前のレベルに及びません。
また、現在の選手登録名簿を作成したとき、チームは大きな勝利を期待していました。Emil “Magisk” ReifとPeter “dupreeh” Rasmussenの加入後は特にそうでした。今Vitalityにはスーパースターが揃っていますが、上手く機能していません。Vitalityが上手くいっていない最大の理由はコミュニケーションだと思います。チームが正しい方法でコミュニケーションできていないように感じます。
“Magisk”と“dupreeh”は以前、Astralisで全員デンマークのプレイヤーの中でプレイしていました。一方、Dan “apex” Madesclaire、“ZywOo”、Kevin “Misutaaa” Rabierは、デンマークの2人が加入する前はフランス語でコミュニケーションをとっていました。
彼らはちょっとしたミスをしたときに、調整するのに1、2秒とられているように見えます。一瞬のことに思えるかもしれませんが、CS:GOでは長い時間です。これはチーム内でのミスコミュニケーションなどの問題であり、“ZywOo”が以前と同じレベルで活躍できていない主な理由である可能性が高そうです。
今後のプレイヤーの休みがとても気になります。彼らは登録メンバーを変えてくるでしょうか? 本当の優勝候補になるために、彼らは他に何ができるでしょうか? すぐにわかることでしょう…
パフォーマンス低下中の“Plopski”
次はスウェーデンのヒーローNinja in Pyjamasです。私は筋金入りのファンなので、彼らについて話したいと思います。
このチームについては、Nicolas “Plopski” Gonzalez Zamoraに触れる必要があるでしょう。Daniel “djL” Narancicがチームに加入した後、彼の調子は急上昇して、私やNIP、他にも多くの人が思い描いていたようなプレイヤーになるポテンシャルを見せ始めました。しかし、ここ数か月は調子が落ちており、“Plopski”は期待されているような成果を上げていません。
その理由はわかりませんが、彼自身とNIPと同じように、私も彼はもっとできると思っています。チームメイトとのつながりが原因かもしれませんが、“Plopski”はステップアップする必要があります。“Plopski”がNIPのプレイヤーとしてトーナメントで優勝できるかも、まだわかりません。
“SunPayus” – 準備中のスーパースター
最後に、今後注目すべきプレイヤーを取り上げます。このプレイヤーは私の個人的な推しプレイヤーの1人です。Movistar RidersのAlvaro “SunPayus” Garciaです。このチームは大きく成長しており、ティア2のチームになってからDreamhack Valenciaを制し、IEM Cologneの準決勝まで進み、全体的にとてもよくやっています。
準決勝での彼のパフォーマンスに少し足りないものがあったとしても、“SunPayus”はこのチームの推進力となっています。彼とチームメイトには輝かしい未来が待っています。Movistar Ridersをティア1チームとしてカウントしてよいかはわかりませんが、すぐにそうなるでしょう。“SunPayus”はそこで重要なプレイヤーとなるはずです。彼が次のレベルに達することができれば、Movistar Ridersは脅威となるでしょう。
IEM Cologneの準決勝では、大きな試合でのプレッシャーに圧倒されたのかもしれません。彼がそうした状況に慣れれば、スーパースターになるでしょう。“SunPayus”が持つポテンシャルは計り知れません。このレベルのパフォーマンスを維持すれば、彼は世界トップ5のプレイヤーに仲間入りするはずです。